Mountain Lionをクリーンインストールする
目次
1. はじめに
この記事では、私がLionが入ったHDを全消去して、Mountain Lionをクリーンインストールしたときの手順を中心に紹介します。
なお使用したマシンのスペックは、こちらの記事に書いてあります。
2. 消去する前に確認しておくこと
消去する前に確認しておくべきことを挙げておきます。
- Mountain Lion対応のMacかどうか
- Apple ID
- アプリのライセンス関係
- ネットワークの設定(Wi-fi利用の場合)
- 証明書の鍵(アップルのDeveloper Memberの場合)
1. Mountain Lion対応のMacかどうか
下記、アップル社HPのMountain Lion技術仕様に対応モデルが掲載されています。
https://www.apple.com/jp/osx/specs/
使用中のMacのモデルを調べるには、
アップルメニュー>このMacについて>詳しい情報
を開くと確認できます。
2. Apple ID
Mountain Lionのライセンスを購入した、Apple IDを確認しておきます。OSインストール時に使います。
3. アプリのライセンス関係
初歩的なことで恐縮ですが、HDを全消去する前に、インストールしているアプリのライセンス等を確認しておくことをオススメします。シリアルナンバーはもちろん、アプリのインストールメディアがあるかどうか、またはダウンロードで入手可能かどうかなどを確認しておいた方が良いです。
駄:筆者は年賀状ソフト”宛名職人”のダウンロード版を使っていたのですが、過去にインストーラを消去してしまった&再ダウンロード不可だったため、クリーンインストールを機にアプリ使えなくなっちゃいました(泣
有料アプリの再インストールが出来ない場合は、クリーンインストールすると高確率で使えなくなってしまうので、お気をつけください。(仮にタイムマシンから移行アシスタントを使ってアプリをインストールしても、ハッシュ値が変わってしまうので、ライセンス管理しているソフトは使えなくなる)
4. ネットワークの設定
OSをネットワークインストールする場合は、注意が必要です。特にWi-fiを使っている場合は、WEPセキュリティだとインストールできません。ネットワーク要件は、下記サイトに掲載されています。
http://support.apple.com/kb/HT4718?viewlocale=ja_JP&locale=ja_JP
5. 証明書の鍵を複製(関係ない方はSKIPしてください)
アップルのアプリ配布などのために、証明書を利用している場合は、HD消去前に予め証明書キーを複製しておく必要があります。ここでは(自分のために^^;)、手順を簡単にメモしておきます。
- アプリケーション>ユーティリティ>キーチェーンアクセスを開く。
- 証明書一覧のうち、itunes connect関連(Mac Developer: …など)の証明書左にある三角を押し、鍵を表示する。
- 鍵を右クリックして、”..name..”を書き出すを選択する。
- 拡張子p12のファイルを、適当なパスワードをかけて保存して、安全な場所に保存しておく。(→OSを入れ直した後で、このファイルを利用する)
3. 消去前のHDのディスクイメージを作成する
これは、MUSTの作業ではありません。しかし、万が一インストール失敗した場合に備えて、HDを消去する前にディスクイメージを作成することをオススメします。私の経験上、タイムマシンでシステム復旧させようとしても、まれに上手くいかない場合があるので(フォーラムでも同様の症状を訴える記事を見たことあり)、備えあれば憂いなしです。
作成手順は、すでに詳しいサイトがありますので、下記URLの記事をどうぞ。
http://inforati.jp/apple/mac-tips-techniques/application-hints/how-to-back-up-mac-system-to-disk-image.html
4. 復旧ディスクアシスタントでリカバリUSBを作成する
Mountain Lionインストールまでの流れを確認する
既にMountain Lionがインストールされている別のMacがあるかどうかで、作業の流れが変わります。
A. 既にMountain Lionがインストールされている、別のMacを持っている場合
Mountain Lionインストール機でリカバリUSBを作成して、新たにインストールするMacに使います。
- Lion用のUSBリカバリ作成(オススメ)
- Mountain Lionのインストール機を使って、Mountain Lion用のリカバリUSB作成
- 2で作成したリカバリUSBを目的のMacに接続して、USBディスクで起動
- HDDを消去
- Mountain Lionをクリーンインストール
B. Mountain Lionインストール済みのMacを持っていない場合
厳密にクリーンインストールする場合は、Lionが起動している状態で一旦Mountain Lionにアップグレードします。すると、HDD上にMountain Lion用のリカバリディスクが自動作成されます。このディスクを使って、Mountain Lionを再インストールします。
- Lion用のUSBリカバリ作成(オススメ)
- Mountain Lionに一旦アップグレード
- 自動作成されたリカバリディスクで起動
- HDDを消去
- Mountain Lionをクリーンインストール
Lion用のリカバリUSBも作っておいた方がいい!
Lionを再インストールするのに便利です。一度Mountain Lionにアップグレードすると、Lion用のリカバリUSBを作れなくなります。そのため、他のLionインストール機を持っていない&インストールメディアを持っていない場合は、アップグレード前にLion用のUSBリカバリも作成しておくことをオススメします。
リカバリUSBを作成する(Lion, Mountain Lion共通)
1)下記サイトから、復旧ディスクアシスタントをダウンロードします。
http://support.apple.com/kb/DL1433?viewlocale=ja_JP
2)リカバリを作成するためのUSBメモリ、外付けHDD、またはMac本体のHDDの別パーティションを用意します。
こちらにAppleの関連記事があります。
http://support.apple.com/kb/HT4848?viewlocale=ja_JP
容量は1GB程度でOKなので、大容量メディアを使う場合は、リカバリ用のパーティションを分けておくことをオススメします。
補足1: 一度リカバリを作成したパーティションは、たとえ容量に余裕がある場合でも、空いているスペースにアクセスできなくなります。パーティション全体をフォーマットしない限り、容量が無駄になってしまうので、要注意です。
補足2:USBは、なるべく2.0以上を使った方がいいです。USB1.0だと、リカバリ起動にすごーーーーーく時間がかかることがあります。
3)ダウンロードしたdmgファイルを開いて、アシスタントを起動します。
アシスタントの指示に従ってリカバリUSBを作成します。途中、先ほど用意したリカバリ用のパーティションを選択します。間違ったパーティションを選択しないように注意してください。
5. Mountain Lionをインストールする
目的のHDDを消去し、Mountain Lionをインストールします。
1. Optionキーを押したまま起動
Optionキーを押した状態で起動すると、起動ディスクを選べるモードで開始できます。リカバリディスクとしてUSBメディアを使う場合は(前項のAを選択した場合)、USB接続した状態で起動します。
2. ネットワーク設定&起動ディスクを選択
しばらくすると、起動ディスクを選択できる画面が表示されます。
Wi-fiの場合はネットワークの設定をして、リカバリディスクドライブ(「復旧-10.8.x」などと表示される)を選択します。
※注意:この時点でWi-fiにログインできない場合は、HDを消去する前にWi-fi設定を見直した方がいいです!
※補足:ちなみにLion用のリカバリディスクは「Recovery HD」と表示されるようです
しばらくすると、OS Xユーティリティが起動します。
3. インストール先のHDをフォーマットする
OS Xユーティリティのメニューから、ディスクユーティリティを選択します。Mountain LionをインストールするHDを選択し、消去タブを押し、Mac OS拡張(ジャーナリング)を選択します。消去が終了したら、ウィンドウを閉じます。
4. OS Xをインストールする
OS Xユーティリティのメニューから、OS Xを再インストールを選択します。基本的にガイダンスに従って進めればOKですが、途中でApple IDを聞かれるので、ライセンスを保有しているIDでサインインしてください。
インストールが終了し、自動再起動後に、キーボードやiCloudなどの設定に進みます。
補足:インストール後の再起動時の大音量にご注意。初期起動時は音量や画像輝度がデフォルト設定戻るので、深夜に作業していた私は心臓が止まりそうになりました。
以上で、Mountain Lionのインストールは終了です。
次の記事:第2回 隠しファイルを表示する
前の記事:初回 Mountain LionにWeb開発環境を構築する
「MacにWeb開発環境を構築する」の記事
- 第12回 MavericksにWeb開発環境を構築する
- 第11回 Perl/MySQLを接続するパッケージ、DBD::mysqlをインストールする
- 第10回 Perlをインストールして、Eclipse+EPIC+PadWalkerでデバッグできるようにする
- 第9回 WordPressをインストールして、Eclipseから編集&デバッグする
- 第8回 Eclipse+PDTをインストールして、XDebugでデバッグできるようにする
- 第7回 MySQLをインストールしてPHPと接続する
- 第6回 ユーザー共有サイトを新設する
- 第5回 Mountain Lionでバーチャルホスト設定を行う
- 第4回 Mountain Lion付属のPHP&Apache2を使えるようにする
- 第3回 Macportsをインストールする
- 第2回 隠しファイルを表示する
- 第1回 Mountain Lionをクリーンインストールする << この記事です