目次

  1. Eclipse Indigoをインストールする
  2. PDTプラグインをインストールする
  3. Eclipseの文字コードをUTF-8にする
  4. EclipseでPHPを実行&XDebugでデバッグできるようにする
  5. PHPプロジェクトを作成して、動作を確認する

Mountain Lionに、PHPやPerlの開発ツールとして、Eclipseをインストールします。PHPの開発プラグインとしてPDT、デバッガーとしてXDebugを使えるように環境を整えます。

※なお、このシリーズの記事で作成したPHP実行環境とローカルWebサイトを前提に進めますので、適宜過去の記事を参照してください。>>こちら

 

1. Eclipse Indigoをインストールする

Eclipse Indigoをインストールする

1. 下記URLへ移動します。移動したら、Downloadsメニューを開いてください。

http://www.eclipse.org/indigo/

 

2. パッケージを選択してダウンロードする

Eclipse ClassicのCocoa 64bitをクリックして、ダウンロードします。
補足:様々なパッケージがありますが、パッケージの違いは一緒にインストールされるプラグインの違いです。これらのプラグインは、必要に応じて後から追加できます。

 

3. ダウンロードが終了し、解凍して/eclipseフォルダが出来たら、/Applicationsの直下へ移動させます。

/Applications/eclipse

 

Eclipseを起動する

1. eclipseフォルダ直下にアプリ実行ファイル(青い丸のアイコン)があるので、起動します。

初めて起動したときに、JREをインストールするかどうか聞いてきた場合は、メッセージに従ってインストールしてください。Eclipseを使うためには、Javaでの開発をする・しないに関係なく、 JRE(Java Runtime Environment)が必要になるそうです。

 

2. 起動時にworkspaceの保存場所を聞いて来ます。好きな場所を指定してください。

このようなウィンドウが表示されたら、本体のインストールは完了です。

 

 

2. PDTプラグインをインストールする

Eclipse上でPHPを使うためには、そのためのプラグインをインストールする必要があります。プラグインインストールは、Eclipseのメニューから実行できます。

プラグインのインストールメニューを開く

Eclipseメニュー > Help > Install New Software…を選択します。

 

プラグイン配布URLを指定する

ポップアップ画面一番上にある、WordWith: のプルダウンを押すと、おそらく既に

Indigo - http://download.eclipse.org/releases/indigo

があると思いますので、それを選択します。

※補足:見つからない場合は、Add…ボタンを押して
Name: Indigo(変えてもOK)
URL: http://download.eclipse.org/releases/indigo
を入力して、OKを押します。

インストールするプラグインを選択する

暫く待つと、ロケーション http://download.eclipse.org/releases/indigo に登録された、ダウンロード可能なプラグイン一覧が、下のボックスに表示されます。

この中から、Programming Language > PHP Development Tools (PDT) SDK Feature を選択して、Nextボタンを押します。

メッセージ通りに進めると、ライセンス条項が表示されるので、”accept”を選択し、Finishを押します。すると、インストールが始まります。

インストール終了すると、eclipseをrestart(再起動)するかどうかを聞いてくるので、メッセージに従って再起動します。

 

3. Eclipseの文字コードをUTF-8にする

EclipseのエンコードをUTF-8に指定します。

ファイルタイプ別のエンコードを指定する

Eclipseメニュー > 環境設定 > General > Appearance > Content Types を開きます。

13_encoding-setting

右側上ウィンドウの”Text”を選択した状態で、一番下にあるDefault encordingにutf-8と入力して、Updateボタンを押します。

 

Eclipse全体のエンコードを指定する

上記設定を行っても、コンソール出力するときに文字化けする場合があります。Eclipseの設定ファイルを開いて、エンコードをUTF-8に指定します。

1. 下記ファイルへ移動する

/Applications/eclipse/Eclipse.app/Contents/MacOS/

補足:Finderメニュー>移動>ファイルへ移動を開いて上記パスを入力すると、さくっとたどり着けます。

 

2. 下記行を追記します

-Dfile.encoding=utf-8

 

3. Eclipseを再起動すると、設定が反映されます。

 

4. EclipseでPHPを実行&XDebugでデバッグできるようにする

Eclipse+PDTの環境で、XDebugを使ってPHPプロジェクトをデバッグできるようにします。

xdebug.soファイルへのパスを確認する

ファイル検索して、パスを確認します。

mdfind -name xdebug.so
/usr/lib/php/extensions/no-debug-non-zts-20090626/xdebug.so

 

php.iniファイルを編集する

php.iniファイルを開きます。

etc/php.ini

[xdebug]行を探して、下記を追記します。

zend_extension="/usr/lib/php/extensions/no-debug-non-zts-20090626/xdebug.so"
xdebug.profiler_output_dir="/tmp/xdebug/(好きなパス)"
xdebug.profiler_enable=On
xdebug.remote_enable=On
xdebug.remote_host="localhost"
xdebug.remote_port=9000
xdebug.remote_handler="dbgp"
xdebug.idekey=ECLIPSE_DBGP

zend_extensionの右辺には、最初に確認したxdebug.soへのパスを指定します。
xdebug.remote_enable=Onで、xdebugによるリモートサーバでバッグがONになります。

ファイルを上書き保存したら、一度apacheを再起動します。

sudo /usr/sbin/apachectl restart

 

Eclipseの環境設定を行う

Eclipseメニュー>環境設定を開いて、PHPの実行&デバッグできるようにします。

1. PHP>PHP Executables を開き、Addボタンを押し、下記項目を指定してOKボタンを押します。

  • Name: PHP5.3 ※好きな名前をPHP実行名に指定
  • Executive Path: /usr/bin/php ※PHP実行ファイルパス
  • PHP ini file: /etc/php.ini ※php.iniファイルパス
  • SAPI Type: CLI
  • PHP debugger: XDebug

12_debugger_setting

2. PHP>PHP Servers を開き、リストにあるDefault PHP Web Serverを選択して、Editを押します。

  • Name: Default PHP Web Server サーバー名。好きな名前でOK
  • Base URL: http://localweb1.net ※ローカルWebサイトのURL(必要ならポート番号も指定)
  • Local Web Root: /Users/username/WebSites/localweb1 ※ローカルWebサイトのドキュメントルート

設定したら、OKボタンを押します。

3. PHP>Debugを開き、内容を確認します。

  • PHP Debugger: XDebug
  • Server: Default PHP Web Server ※PHP Serversで設定したサーバー名
  • PHP Executable: PHP5.3 ※PHP Executablesで設定したPHP実行名
  • Debug Transfer Encoding: UTF-8
  • Debug Output Encoding: UTF-8
  • Break at first line: お好みで

 

5. PHPプロジェクトを作成して、動作を確認する

PHPプロジェクトを作成して、実行&デバッグが上手く動作するかどうかを確認します。

PHPプロジェクトを作成する

  1. Eclipseメニュー>File>New>Project…を開きます。
  2. リストからPHP Projetを選択して、Nextボタンを押します。
  3. New PHP Project 画面の各項目を入力します。
  • Project Name: ※プロジェクト名(好きな名前)
  • Contents: Create project at existing location (from existing source)
    • Directory: /Users/username/WebSites/localweb1 ※ローカルWebサイトのドキュメントルート
  • PHP Version: Use Default Settings
  • Project Layout: Use project as source folder
  • JavaScript Support: JavaScriptを利用時はチェックする

入力が終わったら、Next>Next>…Finish を押します。

 

テスト用PHPファイルを作成する

  1. プロジェクトツリーで、先ほど作成したプロジェクトを選択して、右クリック(Ctrl+クリック)メニュー>New>PHP Fileを選択します。
  2. 適当な名前を指定して(例:sample.php)、ファイルを生成します。
sample.php
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>XDebug動作テスト</title>
</head>
<body>
<h1>XDebug動作テスト</h1>
 <p>
 <?php
  $a = 100;
  $b = 250;
  echo $a, '+', $b, '=', $a + $b, '<br />';
 ?>
 </p>
</body>
</html>

 

テスト用ファイルを実行する

  1. Eclipseメニュー>Run>Run Configurations… を選択します。
  2. 画面左のツーリーにある、PHP Web Applicationをダブルクリックします。
  3. 各項目を入力します。
    • Name: PHP実行設定名
    • Server Debugger: XDebug
    • PHP Server: Default PHP Web Server ※実行するローカルWebサイトに対するサーバー名
    • File: Browseボタンを押して、実行するPHPファイルを選択する
    • URL: Auto Generateのチェックを外し、右側のボックスにファイル名を指定する
      • URLに、プロジェクト名が挿入されているので外します
      入力したら、Runボタンを押します。
  4. 画面下に表示される、Internet Web Browserを開き、正しくサイト表示されていればOKです。

 

テスト用ファイルをデバッグする

  1. Eclipseメニュー>Run>Debug Configurations… を選択する。
  2. 前項で作成した、PHP Web Applications設定を選択します。
  3. Break at first lineのチェックボタンが入っていることを確認して、Debugボタンを押します。
  4. “Confirm Perspective Switch”という画面が出たら、Yesボタンを押す。

補足:Debug用の画面レイアウトに切り替えるというメッセージ

PHPの最初の行でBreakしたら、デバッガー動作OKです。

 


 

次の記事:第9回 WordPressをインストールして、Eclipseから編集&デバッグする

前の記事:第7回 MySQLをインストールしてPHPと接続する

 

「MacにWeb開発環境を構築する」の記事